いつも通っている鍼灸院は東京の豊島区にあります。ネットで探したんですが、気にした項目は以下のとおり。

  • 自宅からなるべく近く、交通費がかからない場所
  • なるべく頻繁に通うため、値段が高すぎないこと(5000円以下)
  • マッサージや整体を兼ねていない、鍼灸専門のところ
  • キーワードとして「免疫」や、できれば中医学に触れたことのある人
  • チャラくなくて、ベテランの先生

さすがに自分の希望をすべてを満たすような都合の良い鍼灸院はないので、最低限のことをしてくれる安いところでいいかとも思いましたが、いろいろ検索していたら、格安で、経歴の気になる方が院長を務める鍼灸院を見つけました。早速電話してみると、院長先生の日は空きがないものの、今いる先生ならすぐOKとのことで、すぐ伺いました。

話を聞くと、院長先生は大人気で予約がいつもいっぱいとのこと。施術後「どうですか?軽くなってるんじゃないですかね?」と言われるも、そもそも寛解状態なので何も感じておらず、ただ目に見えない効果を期待しているだけでした。

早めのタイミングで次の予約を入れようとすると、今度は別の先生の日しかなく、それでもいいと思って予約して帰りました。そして2回目に伺うと、担当のはずの女性の先生と共に院長先生がいらして、「大変な病気のようですね。きっと良くなりますから、一緒に頑張りましょう」と。。クローン病というインパクトのある病名が院長先生の目にとまり、時間外なのに来ていただけたようでした。この日以来ずっと院長先生に施術してもらっています。

最初に松本医院で渡された自宅でやるべきお灸の場所を図解したプリントをお見せして、処方されている漢方薬の成分を伝え、これまでの経緯や、松本医院に行く前に証クリニックで処方されていた真武湯で寛解を維持していたことなども伝えました。若いのに真武湯なんて珍しいと言われたかな。IBD患者は初めてだそうで、自分はもともと注射も好きだし痛いのも熱いのも我慢できるので、なんでも実験してくださいと伝えてお願いしています。

院長先生は学生時代に漢方サークルにいて、学祭で紫雲膏(松本医院でもアトピー用に出される赤い軟膏)を作っては無料で配ったりしていたそう(笑)。その後は製薬会社の研究員になって漢方薬の成分抽出などの研究をされて、薬剤師の資格もお持ち。途中で免疫学に詳しい方や鍼灸との出会いがあったそうで、在職中に鍼灸師の資格を取り、鍼灸師として日本でも名の通る中国人の先生に師事し、約10年前に開業したそうです。

「道楽でやってますから」と仰る院長先生は、週2日程度しか枠がありません。意図あって安価に設定しているため、結局腕のいい院長先生の日は慢性疾患などの難しい患者の予約でいっぱいだそう。

鍼のスタイルとしては、できるだけたくさん刺激と傷を与え、それを修復させることで免疫の動きを活発にさせることのようです。中国鍼で、大抵の患者さんには1回100本程度使うそうで、最初の数回はどれくらい身体が鍼に耐えられるか経過を見ながら徐々に鍼を太く深くして、3回目頃からは太めの鍼を主に使っているそう。0.24mmだったかな。腰や背中は低周波パルスを使うこともあります。お灸は、珍しいものだと塩灸をお腹に使ったり、棒灸も出てきたり。

信頼できる方だと思うのは、まず正直なところ。例えば中国人の師匠の腕は天才の域で、弟子一同とても真似できるとは思えなかったそうで、自分は自分のできることをしようと、自分のスタイルを固めていったそう。

クローン病や潰瘍性大腸炎の患者を持った経験がないうえに、聞いたこともない松本医院の独自理論をベースに治したいという患者なもんだから困ったと思うけど、毎回しっかり記録を取って変化に気付いてくれる方です。

それと、「きっと良くなりますよ」や、「一緒にがんばりましょう」「お礼は治ったら言ってください」などの言葉。他の鍼灸師さんは「治らないって言われてる病気だから難しいけど、症状を和らげることはできると思いますよ。とりあえずいっぱい来て」なので、これも嬉しかった。まぁ、世間では治らないと言われてるんだから、それが普通でしょうけど。
院長先生が背中にアトピーがあることを見つけてくれたのはちょうど4回目。気付いたのはその時だったけど、それ以前にスネに大きなのが出ていたので、院長先生の施術を2回受けたところでアトピー出現(クラススイッチ)を確認できました。松本先生の考え通りの結果を目の当たりにして本当に驚かれていて、松本先生の考え方も尊重してもらえるようになった気がします。

鍼にはフレアーといって刺した周辺の血流が良くなって赤くなることがあるそうですが、5回目からはどこかのツボの影響か、数十秒間くらい背中一面から二の腕にかけてが赤くなることがあるそうで、これも珍しいと驚いていました。

ちなみにこのフレアーは新宿の超ベテラン鍼灸院に行った時にも出て「貴重な患者さんだ」と言われたことがあります。その先生は「熱を逃がしてやらなければいけない。どこに打つべきか?」と弟子に考えさせた後、どこかに鍼を打ったら消えていったようです。

院長先生には攻めてもらっているので、深く刺しすぎて神経に当たって痛かったり、単純に本数が多いので痛点に当たることもちょくちょくあります。でもだんだんどうでも良くなってきて、痛点に刺さっても都度指摘しないようになりました(笑)

一番痛かったのは「魚際」という手の親指の付け根あたりのツボ。「関係ないかもしれないし、痛いと思うけどやってみたいから」と言われてお願いすると、わかっていても痛い。。次の日も一日中違和感があって、動かすとやや痺れる。このタイプの痛みは神経に当たってるということらしく、その次からは浅く打ってもらったり(笑)

先生は、鍼を打たせてくれるからやりがいがあると仰います。痛いのとか熱いのが嫌だと言われると浅く弱くしかできないので、効果が薄いと考えているそうです。ただ、熱いのを我慢しすぎてヘソを火傷したことがあり、自分も我慢しすぎないようにしようと思ったのでした(笑)

院長先生は人気で予約がすぐ埋まってしまうので、一時期は週1でお願いしていましたが、その後は仕事とお金の都合もあり、月に1〜2回に落ち着きました。先生に腰と背中のお灸をしてもらっている時が一番リラックスできる瞬間です。本当は毎週ずっと通いたいくらいです。